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融資のために銀行口座を開設する
どうも、合同会社Celalinkの代表をやっているヤナイ(@yusuke_celalink)です。
前回は「初めての融資(日本政策金融公庫)〜申し込み編〜」と題して融資を申し込む流れなどを記事にしました。
今回は銀行口座開設編です。
なぜ口座開設が必要になって、どうして苦戦したか、結局どうなったのかを書いていこうと思います。
ただ全部の人に当てはまる記事ではないので、先にネタバレですが下記の条件に当てはまる人が本記事のメイン読者になると思います。
- 個人事業主ではなく法人で融資を受ける
- 事業の口座がネットバンクしか持っていない
上記の条件に当てはまらない方は「へぇ〜、大変なんだなぁ」くらいな感覚で読んで頂ければと思います。
それでは初めます。
融資の返済口座にネットバンクは指定できない
日本政策金融公庫で融資が決定した場合、入金先と返済用の口座を指定する必要があります。
入金した口座から毎月返済額が引かれていきます。
しかし、この返済の登録をするに当たって「ネットバンクを利用することができない」という制約があります。
それであれば「作ればいいだけじゃん」ということなのですが、実は法人口座は個人で使ってる口座より遥かに難しく簡単に作ることができません。
誰しもが聞いたことがあるようなメガバンクなんてほとんど相手にされないことでしょう。
面談の際にこの口座問題が発覚し、日本政策金融公庫の担当者の方から「色々な銀行に行ってみてどこか作れないか確認してください」とのことでしたので、ここから私の長い口座開設の戦いが始まりました。
家から近い銀行・信用金庫を片っ端から尋ねる
まずは行動範囲が一番近いところから攻めました。
ここでまず最初に気づいたことは、私の場合、事業の本拠地と代表者の市区町村が異なることで不利になるということでした。
まぁ当然と言えば当然なのですが、どこに行っても「事業の本拠地が違う所なので・・・」という理由で断られることが多かったです。
まぁ完全に門前払いですね。
1日かけて複数の銀行や信用金庫に足を運んでみましたがまったく手応えなし
普段の仕事もあるので、何日も銀行口座に時間を使うわけにはいかなかったので翌週にまた時間を作ってチャレンジすることにしました。
本拠地から近い銀行・信用金庫を尋ねる
先程も書きましたがメガバンクはほとんどが創業間もなくの企業に口座を作ることはしません。
なのでターゲットは地方銀行と信用金庫になります。
まずは本拠地から最も近い信用金庫になります。
こちらは実はかなり期待度が高く、事前に事業を登録した後に信用金庫の営業マンが挨拶に来たことがあったからです。
「口座を作る時は是非!」と言われていたのですが、当初ネットバンクで事足りていたので創業と同時に信用金庫で口座は作りませんでした。
改めて連絡を取ってみると反応も良く、書類も準備して改めて口座開設に向かいました。
しかし、ここで新たなる事実が発覚します。
「事業の本拠地と代表者様の住所の地区が違うのはちょっと・・・・」
あれ、なんか聞いてた話と違う( ;´・ω・`)
ここで初めて銀行の営業マンの方とお話をさせてもらうことでわかったのですが、要約すると
- 数年前ならこの条件で全然作れた
- 近年は振り込め詐欺など悪用されることが多く、チェックが厳しい
- 金融庁が色々決めているのでどこの銀行も同じような理由で断れられると思われる
だいたい上記3点が口座開設ができない理由でした。
ものすごい言い訳尽きで長話をされましたがだいたいそんな感じです。
ここで更に問題だったのが、本拠地とは言え、実態はただの一軒家の住まいなのも開設に難色を示されるポイントでした。
事務所としてのエリアが曖昧になっている所もポイントだと思いますが。
そうなんです、法人口座の場合は営業マンが本拠地を視察しに来ます。
そして営業マンがOKを出したら口座開設が出来るのです。
ネットバンクはそんなことありませんので、ここが中々の試練でした。
ここで完全に手詰まりました。
日本政策金融公庫の担当者に泣きついてみる
もう自分の力ではどうすることもできませんでした。
とにかく一旦状況報告も兼ねて良い案が無いか担当者の方と相談しました。
担当者の方も色々な人に融資してきた実績があるので、さすがこういう問題には強く、2点の案をいただきました。
- (比較的)審査がゆるいと言われている「ゆうちょ銀行」に申し込んでみる
- 日本政策金融公庫と取引のある銀行に行ってみる
さすが、日本政策金融公庫、めちゃくちゃ便りになる!
と、いうことでまずは前回までの反省を踏まえて本拠地に一番近いゆうちょ銀行に足を運びました。
こちらも事前に必要書類を準備して窓口に提出後、約1週間くらいで通知が来ました。
「残念ながら〜(以下略)」
もう心はだいぶズタボロです・・・・・
こちらも門前払いで営業の方とお会いすることもありませんでした。
ちなみに私自身もGoogleで「ゆうちょ銀行 法人」とかで検索すると数年前まではゆるいことで有名だったようですが、2019年時点ではぱったりと開設に関する記事が減っていました。
そして最後に2番目に出してもらった取引のある銀行に足を運びました。
こちらは紹介という形で行かせてもらい、「日本政策金融公庫さんの頼みだから」ということで、なんとか話を進めて頂くことができました。
最終判断は後日ということでとりあえず申し込みをしてその日は帰宅しました。
結果的に
そんなわけで、結局は日本政策金融公庫から紹介して頂いた某所で口座を開設することができました。
実に色々な所へ足を運び、そして色々な所から連絡を待ったり約2ヶ月がものすごい大変でした。
前の記事でも書きましたが1人企業で自分が全てを担っていると、こうした事務手続きに集中できないことも足かせの要因になったのは事実なのですが。
国ももう少し1人企業として独立する人にも口座を開設しやすくするような救済措置を取って頂けたらなと思います。
私の場合は色々な所で個人事業主から法人成をしたことや、今の事業でもしっかり売上を出していることを説明するために、日本政策金融公庫の面談で使用した資料を全部持ち歩いて色々説明したりしたのですが、「ルールなので」という感じで突き放されてしまいました。
池井戸潤の小説に出てきそうな銀行嫌いな社長になりそうです笑
IT業界という職種柄と、自由な働き方が加速する昨今の時代背景を考えると独立という選択肢は低くなっているのに、こういう理由で足かせになってしまうのは辛いですね。
おそらくですが、事業を始めようと思っている方、融資を受けようと思っている方は下記の点は必須だと思っていた方が良いかもしれません。
- 事務所をちゃんと借りる(自宅だとしたら事務所スペースをしっかり作る)
- 代表者と本拠地の市区町村は同じにする
最後に
今回は少し長めになってしまいましたがいかがでしたでしょうか?
もしも周りで同じような悩みを抱えてる人がいたら是非この記事をシェアしていただければと思います。
その他聞いてみたいことがあれば、Twitterやコメント欄から是非メッセージを頂ければと思います。
それではまた。
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